未来の体育の授業研究会3rd

未来の体育の授業研究会3rd 5月22日(土) 未来の体育の授業研究会3ndを行いました。 今回は埼玉県の教育相談員でいらっしゃる永井美佳さんにお話しいただきました。 永井さんは教育相談員の視点から「学校」と日々関わる中で様々な問いをもっておられます。提案の中で永井さんからはたくさんの「モヤモヤ」や、学校への「問い」、そしてご自身が「未来に向けてできること」は何なのか?を投げかけていただきました。

今回の参加者は学校教員だけでなく、保護者の方や企業の方もいらっしゃったので、多面的な視点から学校について、ゆっくりと論を交わすことができました。 対話の時間では、参加者の皆さんのイメージする「相談室」について、それぞれご自身の経験やイメージがあるようで、提案中のチャットへのたくさんの書き込みや、それぞれ参加者からのお話しが熱く語られました。 特に、「相談室の在り方とは?」という問いや以下の3つの問いについて集中して話をする機会となり、研究会が盛り上がりました。

① 体育という科目で生徒は何を学ぶのでしょうか?体育の授業に出ないことで失っているものは何?

② 皆さんは何を大事にして授業に挑んでいますか?

③ 学校とは生徒たちにとって第一義的にどのような場であることが望ましいと考えますか?

今回の研究会で、ある参加者の方が、「学校の在り方について多様な立場からの視点で対話をする機会というのは本当に大切なことだ。こういう活動が学校の未来を創って行くのではないか。」と語られていました。 今回参加させていただき、この記事を書いている私自身、自分の職場である学校で教育相談員の方とゆっくりと対話したことがなかったと気付かされ、この会の次の日に早速自分の身近にいる相談員の方に声をかけさせていただきました。参加した私自身も、提案者の永井さのお話しを聞き、参加された皆さんとの対話を通して、学校をより良くするための小さな一歩を踏み出すことができました。

【永井さんからなげかけられた問い】

学校の在り方って? 子どもって? 相談室の在り方とは? 相談室のルール、大事にしていることは? 対話的対等性? 当事者研究的な姿勢? 子どもの権利を主張すると大人が困る?対話的対等性 壁を感じるということ 子どもから授業をこうしたいが出たが「聴くこと」が難しい現状・学校には自由がない 子どもの権利ってなんだろう? 矛盾について話し合うってことをやっていきたい 先生たちが目指す生徒像とのギャップ 相談室登校で得るもの、失うもの 当たり前のことってなに? 最終的に「教室に行けるようになること」が目的なの? 「話を聞く」だけでいいの? 教育機会確保法などの法的整備と現実 普通教育機会確保法ができたが、まだ認知度が低い フルースクールも費用面での負担が大きい 紹介できるリソースが少ない 相談室登校は不登校ではない 一時的にいる場所ではない 使えるリソースが少ない 廊下を堂々を歩く権利 悪いことをしているわけではない 教室に行けるようになるって本当に大事? 相談室ではなぜほめられないの? 「相談室で囲い込んでいるという批判」 相談室からの「押し出し」が効果的だと思われている そこに「居る」ことが大事 「嫌なことあったら楽しいこと考えて」は一時的な対処でしかない 休むことは権利ではなく問題になる 学校が変わることだけでなく学校の他に資源が必要ではないか

次回、未来の体育の授業研究会4rd 6月12日(土)は「生涯スポーツって何だろう?」というテーマで、(株)G M S Sヒューマンラボ代表取締役医師(ヒューマンドクター、産業医)の安藤裕一氏にお越しいただきます。 この会では実践報告をしていただくとともに、皆さん一人一人と皆さんのお話しが聞けたらなと思っております。この研究会の目的は提案者が実践提案をするだけでなく、そこに参加している皆さんが当事者としてそれぞれの一歩を踏み出すきっかけとなる会を目指しています。ぜひ皆さんのお話しも聞かせていただけたら幸いです。