
〇セッション概要
セッションはカードゲーム「Dobble」から始まりました。参加者が交流しながら初めまして同士でも気軽に話せる空気が一気にできあがりました。
アイスブレイクのあとは、私が高校保健体育科の教員だったころ、自分の考えと同僚の考えの違いに困り果て、いろいろと取り組んでみたもののうまくいかなかった話をインタビュー形式でお伝えしました。このセッションは、私と同じように同僚との関係の中で、「足並みをそろえないといけない」や「自分とは異なる考えを強要される」などの理由でやりたいことができなくて悩まれている方に、玉置さんの実践を紹介したいと思い、企画しました。
玉置さんからは、職員室で取り組まれている実践の前提となる考え方や実際の取り組みについて写真や動画を交えて紹介していただきました。「人は分かり合えないものという前提で関わること」や「コミュニケーションも量が質を作る。気が合うと感じる人とはコミュニケーションの量が増えてよりお互いの理解が深まる。気が合わないと感じる人とはコミュニケーションの量が減って、お互いのことがわからないままになってしまう。」などの話が特に印象に残りました。さらに、勤務時間内にコミュニケーションの量を確保するためにどのように時間を確保しているかといった具体的な話も伺いました。
〇参加者の声(事後アンケート・セッション中の発言より)
・価値観の違う人とどう関係をつくるか考えた時間でした。教員同士の関係がよければ、子どもに還元でき、そこから保護者、地域にも広がっていくのではないかと思いました。自分だったらどのように関係作りできる場をつくれるのか考えていきたいと思いました。」
・学校という組織をどう変えていくか、よりも仲間のことを知ることにフォーカスを置いて働きたいと思った。
・親の立場からすると、学年単位や学校単位で先生方の連携がうまく取れているかどうかは、見ていてわかりますし、うまくコミュニケーションが取れていると、安心して学校に任せられます。
〇セッションを終えて
玉置さんはいろいろな取組をされる際、前提や土台となる考えの共通理解をはかることを丁寧にされていて、そういった丁寧なコミュニケーションの仕方がポイントになるんだろうなと感じました。このセッションが当時の私のように悩んでいる方にとって良いきっかけや参考になるものに少しでもなっていたら良いなと思います。
(松下祐樹)
〇セッション紹介
セッションタイトル
学校の壁の向こう側が見えたかも!? ~ある小学校の実践から、仲間との関係性づくりを考える~
「同僚と意見が合わない上に話が通じない」、「自分とは異なる考えを強要される」、「話し合ってもいつまでも平行線」そんな苦しさを抱えていませんか?
高校の保健体育教員だった頃、私は「壁」のようなものを感じていました。きっと同じような苦しさを抱えている方が今でも大勢いらっしゃるのではないかと思い今回のセッションを企画しました。
また、人とのコミュニケーションは体育の中でも重要な要素です。
さらに、子どもたち同士のコミュニケーションを促すには、大人同士実践しておく必要もあるでしょう。
そういった意味もこのセッションに込めています。
職員室での人間関係を築いていく取組みを続けている玉置さんから、お話を伺ったり、ワークを体験したりすることで、「壁」の向こう側が少し見える気がしています。
自分の現場では同僚に対してどんなアプローチができるか一緒に考えてみませんか?
キーワード:「壁」 関係づくり
登壇者
松下祐樹氏(元高校保健体育科教員)
玉置哲也氏(横浜市立旭小学校主幹教諭)