日本フェンシング躍進の舞台裏から学ぶ
「チルドレン・フューチャー・ファースト」 
宮脇信介氏―レポート

〇セッション概要
宮脇さんが、オリンピックメダリストの太田雄貴氏とタッグを組んで日本フェンシング協会をどのように改革したかーその背景には、フェンシング界がこのままでは生き残れないという危機感がありました。
改革に何が必要かを理論的に考え実践した先に、アスリートや子どもたちの未来を大切にする理念が生まれました。二度のブレイクアウトルームにおける参加者の意見交換を交え、組織の理念や改革を学び考えるセッションとなりました。

〇参加者の声(事後アンケート・セッション中の発言より)
・お話を聞いて、スポーツに携わる方がアスリートフューチャーファーストのような考えを持っていることが素晴らしいと感じました。オリンピック選手など、商品として消費されてしまう人も多い状況だと思っています。学校教育としては、アスリートの育成ではなく、スポーツがいかに人生を豊かにするかということを大切にしていきたいと思っています。そのために、勝利や技術中心の考え方ではなく、楽しさを重視した授業をしていきたいです。(教員)
・組織、スポーツをどのように改善したらいいのか、具体的な取り組みをお話くださり、多くの気づきや学びをいただきました。(スポーツ指導者)
・フェンシング界のすばらしい改革を知る機会をいただきありがとうございます。特に、大会の演出方法が素晴らしいと思いました。(中略)年々習い事が忙しくてスポーツ少年団等に入る子どもが少なくなっていますが、「もっと観てみたい!」「やってみたい!」そう思ってもらえるように環境が整っていくように、微力ながら応援させていただきたいと思います。(メンタルトレーナー)
・体育の先生方のお話を伺っていると、宮脇さんがプレゼンされたような民間企業では一般的なマネジメント手法が、学校ではあまり活用されていないように感じました。この点では、最後に宮脇さんが仰っていた「外部の力を借りる」ことがあった方がいいようにも思いました。(民間企業)

〇セッションを終えて
宮脇・太田両氏が日本のフェンシング界の目指す姿を考え、そこに向かうために必要なことを論理的にしかもアイデアも豊かに進めた手法は見事で、大きな学びになりました。
フェンシングもそれを行う人も社会の一部であるということを理解すれば、勝利至上ではなく、彼らの将来を一番に考えることが協会としての責任であり、また協会内だけの能力は有限だが、外にいる仲間に助けを求めることで道は拓かれるといいます。
日本フェンシング協会で実践した宮脇氏ならではの価値あるセッションでありました。宮脇氏の著書「チーム・イノベーション ヒト・カネ・モノのない組織の立て直し方」(徳間書店)も参考になるだろうと思います。(安藤裕一)

〇セッション紹介
日本フェンシング躍進の舞台裏から学ぶ
「チルドレン・フューチャー・ファースト」 
日本フェンシングの躍進に導いた日本フェンシング協会が大切にした理念とは、「感動体験を大切にする」というミッションと、「常に進化しながらスポーツ界のロールモデルとなることを目指す」というヴィジョンでした。 太田雄貴会長(当時)とタッグを組み改革を推進した宮脇氏より、改革には何が大切か、日本のスポーツへの提言などお話いただいた後、参加者の意見交換を行い、実りあるセッションにしたいと思います。
宮脇信介氏(元日本フェンシング協会専務理事・ベンチャー企業役員)