「学び」×「エコロジカル・アプローチ」

〇セッション概要

 エコロジカル・アプローチを理論として行う、制約主導アプローチという実践にどのような学びがあるのか?運動指導の方法論として見られる指導者の指導内容によって導かれる「伝統的アプローチ」とどう違うのかをご説明いただいた。また、指導方法に絶対はないという前提のもと、「教えない」という指導スタイルや「教える」という指導スタイルの中での制限主導アプローチのあり方を参加者と考える機会となった。決して新しい理論ではない、エコロジカル・アプローチが今後の運動指導にどう生かせるかを考える機会となった。

〇セッションを終えて

 運動指導方法論は未来の体育共創サミットで大きな話題の1つである。対象の年齢層によって適する方法もあれば、都度指導方法を工夫する必要性もあると考える。その中で制約主導アプローチを実践として用いるエコロジカル・アプローチについて、今回はサッカー指導を例に挙げて報告されたが、今後個人種目や他の集団スポーツでの指導実践を試す方のセッションが行われることで議論が深まるように感じた。

(藤原修一)

〇セッション紹介

「学び」×「エコロジカル・アプローチ」

今回は特に子どもたちの「学び」について、「エコロジカル・アプローチ」という切り口から語り合うセッションを企画しました。「エコロジカル・アプローチ」とは、ヒトを未知の環境に柔軟に適応していく複雑な存在と見なし、その前提で考える指導のアプローチです。セッション前半では、サッカーの指導現場での「エコロジカル・アプローチ」の実際について解説します。セッション後半では、「学び」に対する主体性と指導者の関わりについて参加者の皆様と対話します。このセッションが、学校の体育学習の現場や、様々なスポーツ、運動の指導の現場で実践されている先生方、指導者の皆様にとって、未来の学びのあり方を考える機会となれば嬉しいです。

坂入亮太氏(総合型地域スポーツ倶楽部「まる倶楽部」指導員)