ドイツ式最新脳科学トレーニングを日本全国へ

〇セッション概要

 ドイツ式最新脳科学トレーニング「ライフキネティック」を実践している登壇者から運動指導場面での指導実践を紹介いただいた。登壇者自身のバックボーンに柔道があることから、柔道指導の場面の一部に継続的に取り入れることで、実践した選手の脳が活性化することにつながることが効果としてあるということであった。2つ以上の運動や指示を組み合わせていくことで、複雑な刺激を脳に与えることで、最初は身体を上手に動かすことができない状態から、継続的に取り組むことで動きがスムーズにできるようになる経験を得ることができるということであった。実際に当日セッション内で登壇者から運動課題等を参加者に提示がする、参加者が実践する場面があった。多くの参加者は不慣れな動きに戸惑い、不器用な動きとなったようだがその経験こそが重要であるとのことであった。年齢が若いほどこの運動への適応は高い傾向があり、年齢が挙がるほど動きが崩れる。こうした体験を通して、ライフキネティックに触れる貴重な機会となった。

〇参加者の声(事後アンケート・セッション中の発言より)

・実際にやってみて自分のできなさにびっくりしましたが、トレーニングを続けていくとどれだけ変わるのか、今後への期待が高まったので、継続してやってみたいなと思いました。ありがとうございました。

・とても貴重で興味深いお話で楽しく参加させて頂きました。競技だけでなくウェルビーイングの分野でも可能性があるのではないかと思いました。子どもたちにもぜひ一度体験してもらいたいですし、私も住んでる地域で個人でも気軽に参加できる場があれば体験してみたいと思いました。ありがとうございました。

〇セッションを終えて

 参加者から類似する運動プログラムとの違いや、脳への影響というのはどのような理論で説明されるのかなど積極的な意見交換がされた。登壇者はこれからの展望についてもお話ししており、実践のフィールドが全国的に広がってきていることから今後さらなる気づきがあり、セッションとして報告されることが期待される。トレーニング方法も種目特性や個人の特性に応じて選択し実践する必要があるものだと思うが、ライフキネティックによって期待される効果をどのように活用するかは指導者のビジョンにもよるため、こうした実践を報告し広く知られることが様々なカテゴリーの指導の幅を広げることにつながることであろう。

(藤原 修一)

〇セッション紹介

ドイツ式最新脳科学トレーニングを日本全国へ

ドイツ発祥の最新脳科学トレーニング「ライフキネティック」を日本スポーツ界だけではなく、教育現場や企業、高齢者施設など、さまざまな分野に普及するための活動をしています。その活動の内容と簡単にできるライフキネティック体験を行います。

田中真夢氏(J-Likine代表)